製造部門移転について 第9回
~綴じ製本~
製造部門移転について 第9回
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製造部門移転について 第9回
~綴じ製本~
~綴じ製本~
制作の須藤です。イナミツの職人さんたちが紙をさばいているのを見ていたら、子どもの頃に印刷工場で紙をさばいている人を見て釘付けになっていた、遠い記憶が蘇ってきました……
さて今回は「綴じ製本」についてです。
- ここでは主に「平綴じ」「中綴じ」「スクラム」という製本を扱っています。
平綴じは、本の背側から5mmぐらいのところを綴じる製本方法です。「ホチキス留め」と呼ばれることもあります。比較的手軽な製本方法ですが、綴じてある側を奥まで開いて見ることができないのが難点です。
中綴じは、本を開いた状態で紙を重ねて、中央(背の部分にあたるところ)に針金を通して綴じる製本方法です。ページを開いたとき中央までしっかり開くことができます。ページ数は必ず4の倍数にする必要があります。
スクラムは、二つ折りにしたものを順番に差し込んでいく製本方法で、「新聞方式」とも言われます。
針金を使っていないので安心・安全という考え方から、お子様やシニアの方向けの印刷物に向いていると言われています。また、リサイクルしやすいという利点もあります。では、イナミツの「綴じ」の主な工程をご紹介します。
工程ごとに確認しながら、丁寧に進めていきます(実際はもっと細かい作業工程や確認事項がありますが、大人の都合で省略します……)。
まず、印刷された紙を「丁合機」にセットします。丁合機は、印刷された紙をページ順に整えてくれる機械です。
- 全てのページをセットしたら、試しに1冊作成します。
- 問題が無ければ、やっと本番スタートです。
- 全ての工程を終えた本は、クラフト紙で梱包します。中身が折れたりしないように気を付けながらも、手早くキレイに梱包していきます。
- くるみ製本に比べて工程の少ない「綴じ製本」ですが、シンプルだからこそ、その仕事ぶりが仕上りの美しさにあらわれるものだなぁと思いました。
制作担当者として、自分の作ったデータを、この職人さんたちに仕上げていただけることをありがたく感じる夏でした。
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